すばらしい韓国の食事69 江華島江華邑のスンデ
スンデ、韓国人にはとても親しまれている食品であることは今まで何度も書いてきました。屋台で食べる2000Wの立ち食いでも1食になり得ますし、高級な厚い腸と中身もいろいろ工夫したスンデ、スンデが入っているものも、いないものもあるスンデクッ、また、新林洞などで有名ですが、野菜やタンミョン(はるさめ)とともにコチュジャン中心のたれで炒めたスンデポックムもあるし、、、亜流ではありますが、「いかめし」みたいなイメージの「オジンオスンデ」もあります。
近くなのでいつでも行ける、と思って、行った事がなかった江華島のこと、「卵の藁苞」、「赤かぶキムチ」の項で書きましたが、スンデも名物とのこと、、、行ってみて初めて知りました。
ざっと市場を見て、お腹がすいたので、食事を、と市場の中の屋根付き屋台、というとおかしいですが、区切りの無い、屋台風の店で食べようと思いました。大きく2種類に分けられます。1つは、西海岸名物の「ペンデンイ(ペンデンgイ、サッパ、ままかり)の刺身と刺身丼」の店、もうひとつは、ソウルのどこにでもあるような、スンデ、チョッパル(豚足)、モリコギ(豚の頭の皮付き肉)と、ククス(うどん)とかの店です。
これも何度か書いていますが、韓国の刺身は基本が「チョジャン(チョコチュジャン)」、酸っぱい唐辛子味のたれです。魚種によっては、細切りにして初めからこのチョジャンで和えて、真っ赤で酸っぱい状態で出てくるものもありますし、刺身丼(フェトッパプ)も、食う前には、ご飯の上に乗った野菜と刺身の上にチョジャンをぶっかけて、かき混ぜて、いわば「刺身ビビンバ」の状態で食うのです。 どうも、これだけは馴染めません。 そこで、スンデを食うことにしました。値段を聞くと、、、3000W。ソウルでは基本は2000W、井邑と原州で食べましたが、田舎では場所により1500Wですので、高いじゃん、おばちゃん、、、ソウルでも2000Wだよ、と言ったら、江華島のスンデは違うのだ、と教えてくれました。
写真でわかるかどうか、、、 周囲の腸は、ふつうの薄い、細めの部分でしたが、中身は、前に紹介した「九月山」のもののように、肉や野菜、もち米など、いろいろ凝った具が入っていて、なかなかの味でした。普通は唐辛子入りの、オレンジ色の味塩(マッソグム)をつけるのに、ここではセウジョッ(アミの塩辛)でした。内臓も美味しかったです。黒っぽくて断面に血管が見えるのは肺です。他のおかずは、浅漬けのまぜこぜキムチ(コッチョリ?)の他に、ちゃんと名物の赤かぶキムチもあり、満足の昼食でした。
スンデ一つとっても、地方、店ごとにいろいろあります。またその料理法もあります。チャジャンミョンが韓国人の「心の食」と書きましたが、スンデも、もしかしたら、それくらい皆の心に、舌に、目に、根付いた食品かと考えられます。
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