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2006年2月 7日 (火)

すばらしい韓国の食事150 ソウルでは珍しい「活けのコムジャンオ」

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 少し前に、釜山のコムジャンオの店の写真をアップしました。日本ではほとんど食べず、韓国ではかなりの人気の魚、一般名(正式名)は「ヌタウナギ」、メクラウナギ、というのの仲間で、目玉がなく、円形の口を持ち、他の魚に吸い付いて血をすうだか、、そんな話もある、ちょっと不気味な形の魚です。

 「ジャンオ」=「長魚」という漢字語で、長い魚はみな「ジャンオ」です。たとえば、普通のうなぎは「ミンムルジャンオ」、「ミンムル」は淡水という意味の固有語です。「アナゴ」は、日帝時代の名残でそのまま「アナゴ」という呼び名が定着していますが「パダジャンオ」という名前もあります。「パダ」=海、です。大きなハモは「ケッジャンオ」だったと思いますし、実はウナギとは相当違うこのコムジャンオもジャンオの仲間になっています。前に、貝の名前のところで書きましたが、案外韓国の海産物の名前、いいかげんだなと感じることが多い魚博士の私です。

 このコムジャンオ、釜山周辺では生きたのを炭焼きにして、という名物がありますが、韓国全体で考えると、ぶつ切りを野菜とともに、コチュジャン味で炒めるのが普通。ソウルの屋台でも定番メニューのひとつなのですが、たいていは釜山あたりの魚屋で皮を剥いてさばかれ、四角く容器の中で凍らせたものを、各地で解凍し、店頭に並べるようです。普通、魚の身は白身か、赤身、、、でも、このコムジャンオ、皮を剥かれた状態でもピンクとオレンジの間のような色で、やはり同色の液体がにじみ出る感じ。お世辞にも、、、日本人の食欲を誘う魚ではありません。でも、食べてみると、少し前に書きましたが、ヤツメに似たプリプリした歯応えで、いかにも精がつきそうな、、そんな魚です。

 この写真は龍山駅前にできていたかなり大きな海産物の店の店頭の水槽です。釜山ではぜんぜん珍しくないコムジャンオ、ソウルで活けのものを見るのは珍しいので1枚、というところです。

 余談ですが、新潟の寺泊、海産物の店が並びます。あそこで、浜焼きと称してイカ、ホタテ、カレイ、サバ、ツブ、海老、そんなのを焼いて売っている中に「アナゴ」と称している長い魚がありますが、あれは「クロメクラウナギ」と言うそうで、この「ヌタウナギ」に非常に近い魚です。昔は新潟駅前でも露店で売っていたりしましたが、やはりプリプリとした硬い身で、かつ、ヤツメやニシンにある「渋味」がある肉、、、「これがアナゴだなんて、、詐欺じゃないか?」なんて思った経験があります。コムジャンオの味を体験したい場合、あの寺泊の「浜焼きアナゴ」はお勧めです。ただし、本物の「アナゴ」とはぜんぜん違うこと、覚悟の上で食べてください。

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