すばらしい韓国の食事361 韓食の基本 テンジャンチゲ
泰安半島沖の原油流出事故、処理は進んでいるのでしょうか?ほんの1月前に行った萬里浦、どうなっているのか心配です。あわびなどの養殖事業に大きな被害というニュースがありますが、その他の自然の海の幸への影響も大きい事でしょう。西海の干潟は韓国の宝物だと言えます。
1枚目、「全州技士食堂(전주기사식당)」とあります。ほとんど人がいない万里浦海水浴場の海へ行く大通り、朝からやっている食堂は少ししかなく、ここに決めました。でも、ガイドブックに掲載されている店でなくても大抵はおいしいのが韓国のすごいところです。まず外さないだろうという自信があります。「全州食堂」という店名は韓国全土に数百、もしかしたら1000軒以上ある名前。「食の全羅道」、その道庁所在地が全州、そんなわけで、全州はじめ全羅道の土地の名前を冠した食堂が多いのです。「海南食堂」、「羅州食堂」、「南原食堂」、そんな店、ソウルにもいくらでもあることでしょう。
2枚目は壁のメニュー、3枚目は少し待って出てきたテンジャンです。韓国の人、「テンジャンチゲ」まで言わず、「テンジャン」で、「テンジャンチゲ」のこととして伝わります。「テンジャンチゲ、ハナチュセヨ」まで言うとよほどのお坊ちゃんか、やっとこハングルが読める(それでもすごいほうだけど)日本人であるか?そんなです。「テンジャンハナ」と言って注文すれば数分は外国人だとバレる心配はありません。
在来の韓国味噌で野菜やアサリ、時には肉を煮込んだテンジャンとご飯の相性は最高です。最近の若い韓国人は日本テンジャンに近い、色の薄い、でもやはり豆の味は少しある、そんな味噌を好む層も増えてきたといいますが、まさに韓国の食の基本はこのテンジャンチゲだと思います。野菜中心のおかずも充実、一品一品の味も美味しかったです。
「味噌チゲ」というと、なんか面白くない感じがしてしまって、ついつい他の「キムチチゲ」や「スンドゥブチゲ」を頼んでしまう傾向、昔は私もそうでしたが、外国人にはありがちです。せっかく海外旅行に来たのだから珍しいものを、というわけです。「鮒に始まり鮒に終わる」という釣りの言葉がありますが、韓食は「テンジャンに終わる」ではないかと考えています。食べたことの無い方は是非どうぞ。
余談ですが、沖縄の本を見ると、彼の地の食堂には「味噌汁」というメニューがあるとか。具沢山の味噌汁にいろんなおかずが付いた定食の意味だそうですが、これ、韓国に似ています。「味噌汁と目玉焼きと焼き魚」を頼んでテーブルの上がいっぱいになってしまう、だのいう笑い話があるけれど、スパム(ランチョンミート、部隊コギ、ヘム)のことといい、コーレーグースといい、豚の頭とか皮付きばら肉といい、江戸時代以前の韓国と沖縄の交流、きっとあったのだと思います。プデコギは戦後の話ですけど。
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