すばらしい韓国の食事497 물곰탕を食べてみた
初ものを食べると75日寿命が延びるなんて申しますが、この年になって、あんまり長生きもしたくありません。今を楽しく、そんなのが一番です。
場所はソクチョ、束草と書く、東海岸の北部にある港町です。来るのは2度目、泊るのは初めてでしたが、一人での夕食を求めて宿の周囲をぐるぐる歩きました。結局、海のものの店、ヘムルチムだの、ヘムルタン、そんなのを看板にあげた店です。一人用のヘムルトゥッペギでもあればな、と思っての入店でした。
メニューはヘムルチム、ヘムルタン、あとはムルコムタンとあります。一人であることを告げ、小さな土鍋でヘムルタンみたいなのできますか?と頼むと一人ならムルコムタンだと言います。コムタンは白く濁った牛の全部の肉、骨などのスープ。ムルは水のこと。魚のことはムルコギ、海の肉と言いますので、いろいろ海の幸の入ったスープだと思っていたら、出て来たのはご覧のような白っぽい鍋。まぁ、いいや、これがソクチョのムルコムタンなのだと思って言われたとおり5分ほど煮ていただきます。
最初は白かった鍋が中央のヤンニョムが溶け出してオレンジ色に。そして食べ始めると、、、なんか、魚の種類は1種類。アンコウのような、骨が透明で柔らかい感じ。そして皮もゼラチン状のもの。さらに、、、身は、、、 なんて言ったらいいのか??百戦錬磨の食いしん坊である私も、ああいう魚の肉は初めてかも。 柔らかくて、一度あら挽きにした身を何かで固めたような感じで舌で押えただけでつぶれて粉々になる感じです。皮とかあらの部分も前記のようにトロトロな感じ。粘液のような部分もあります。ほんとにこんな魚、初めてです。
味は、、、というと、魚自体の味は無い、と言っても過言ではないでしょう。歯ざわりも味のうちでしょうが、それも皆無に近く、クンムルの味しかしません。10000Wの鍋ですが、なんか煙に巻かれた感じとでもいうか、、、「変な物を食ってしまったなぁ」というのが正直な感想です。
店の人に聞くと、ムル(=水、魚の略称かと思った)のコムタンではなく、「ムルコム」という魚の鍋(=タン)だとか。後でソウルへ戻って友人に話したら、「美味しくなかったでしょ?」と言われてうなづきました。帰国後検索したら、「韓国ごはん」という、私も昔からファンだったサイトに少しだけの書き込み。正体は前にここでも初冬の釜山での写真をアップしたクサウオだとのことです。ムルコム、初めて食べたし、珍しい物を食べたとは言えますが、味は、、、もう、これでおしまいでいいや、というのが正直なところです。
「韓国ごはん」、韓国の食に関しては日本人の、日本語のサイトでは最高の内容です。私も韓国の食を研究する者の一人ですが、グルメというのでもなく、ひたすら韓国の美味しい物を食べ歩くご主人、本当にうらやましく、尊敬する素晴らしいサイトです。韓食にかけては日本一の方だと思います。検索して、訪問してみてください。
| 固定リンク
コメント
「おとうさん」のおかげで私も『韓国ごはん』のサイトにときどきお邪魔して韓国の食の奥深さを体験しています。最近そのブログのご主人は食べ歩きにお疲れのようで(*^_^*)いつかなどはチングのお母様が庭で作ってくれた食事がやっぱり最高と書いていらして納得しましたよ。臨場感のある文章といいほんとにすごい方だと思いましたよ。
投稿: かがり | 2009年11月10日 (火) 12時05分
コメントありがとうございます
韓国ごはん、すごいでしょう?現地在住ならではの情報、あこに勝てるサイトは無いと思っています。たまたま李準圭先生のオフィスと同じ建物に金ヨンモ菓子店というのがあったので見つけたのです。工場というかパンや菓子を焼く場所は先生の診療所のある3階。もう10年以上前から美味しい匂いは知っていました。
投稿: とうちゃん | 2009年11月14日 (土) 13時03分